理解していますか?知っておくべき配偶者が受けられる扶養控除について

年末調整や確定申告の時期になると騒がれる扶養控除とは一体どんなものなのでしょうか。扶養控除には「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の2つの控除があります。名前が似ていますが、内容は全く別のものなのです。自分にはどちらが適用されるのか、しっかり把握して計画をたてましょう。

配偶者控除とは?要件を満たすには

扶養控除の1つ目「配偶者控除」とは、適用が認められると380,000円の控除を受けることが可能です。適用するためには要件が4つあり、全てを満たす必要があります。該当するか確認していきましょう。

民法の規定による夫婦であること

民法で定められている「夫婦」とは、国に認められている夫婦を指します。したがって婚姻届を出し、法律的に認められていることが要件です。婚姻届を出していない人や、内縁関係、事実婚である場合は適用外となります。

生計を一にしていること

納税者(税金を払う人)と生計を一にしていることが要件です。ただし、必ずしも“同居をしていなければならない”ということはありません。例えば、転勤などで他県へ単身赴任をしていて、生活費の仕送りをしている場合は、生計を一にしていると認められるのです。また別居中で週末のみ一緒に暮らし、生活基盤が同じである場合も適用されます。

年間の合計所得金額について

配偶者控除を受ける時、配偶者に給与所得がある場合は注意が必要です。パートやアルバイトで稼いだ給与所得から650,000円を差し引き、差し引き後の合計が380,000円以上であると、配偶者控除を受けることができません。したがって、年間の給与所得が1,030,000円を超えてしまうと適応ができなくなります。1,030,000円の壁と言われるのが、この要件のことです。

事業専従者の給与がないこと

事業専従者とは、納税者が経営する会社で家族従業員として働く者を言います。納税者が確定申告で、青色申告もしくは白色申告をしている場合、その会社で配偶者が働いて給与をもらっている時は、配偶者控除を受けることができません。つまり家族で自営業をしている場合は注意が必要です。

配偶者特別控除とは?要件を満たすには

配偶者の給与が年間で1,030,000円を超えてしまうと、「配偶者控除」を受けることができません。しかし、要件を満たせばもう一つの「配偶者特別控除」が適用されますので、確認してみましょう。

控除を受ける人の年間所得

控除を受ける人とは納税者のことです。この場合、納税者の年間所得で適用が左右されます。具体的な数字は、年間所得が10,000,000円以下の場合となります。納税者が夫の場合、夫の年間の給与所得が10,000,000円以下なら条件クリアです。

年間の給与所得金額について

今度は配偶者の年間給与に対してですが、パート等で1年間に稼いだ給与から650,000円を引き、差し引き後の合計金額が380,000円を超え、760,000円未満であれば、対象となります。つまり年間所得が1,030,000円を超えて1,410,000円未満に抑えないと適用となりません。

所得税の配偶者特別控除

配偶者控除は、一律380,000円控除されますが、配偶者特別控除は給与所得に応じ控除額が変わります。
・1,030,000~1,050,000円未満:380,000円
・1,050,000~1,100,000円未満:360,000円
・それ以降1,400,000円未満までは所得が50,000円増加ごとに、控除額が50,000円ずつ減少
・1,400,000~1,410,000円未満:30,000円

住民税の配偶者控除

住民税も収入で変わります。ただし控除額決定は、前年度の給与所得で計算するので注意しましょう。
・1,030,000~1,100,000円未満:330,000円
・1,100,000~1,150,000円未満:310,000円
・それ以降1,400,000円未満までは所得が50,000円増加ごとに、控除額が50,000円ずつ減少
・1,400,000~1,410,000円未満:30,000円

扶養控除が廃止に・・・?

配偶者控除と配偶者特別控除の廃止が検討されています。早ければ2017年の1月から廃止となってしまいます。廃止になると、今まで税控除を受けていた家庭には大きな負担になりかねません。廃止が決定する前に今後の計画を立てておきましょう。

なんで廃止を検討しているの?その1

理由は「二重控除」の問題です。現在の控除の考えでは、夫と妻の収入は別々とされています。そのため給与所得によっては夫にも妻にも基礎控除が発生し、二重控除ではないかと取り沙汰されるいるのです。つまり「専業主婦家族が優遇されているようで不公平だ。」という指摘があり、廃止の検討がされています。

なんで廃止を検討しているの?その2

もう一つの理由は「女性の社会進出向上」を狙うためです。現在では1,030,000円の壁と言われるように、その金額を超えないように故意的に仕事を調整する動きがありますよね。そこで国は意識的に収入を減らしていることに注目しました。配偶者控除の制度自体廃止をしたら、もっと女性が上限を気にすることなく、働けるのではないかと考えたためです。

廃止されたらどうなるの?

廃止されたからといって、控除制度が全くなくなるとは言えません。新たな控除制度を設ける予定ではあります。内容は決まっていないようですが、夫婦別々の収入の考えから、一家庭を単位とする夫婦控除の新設など議論の真っ只中です。

まとめ

扶養控除制度である、「配偶控除」と「配偶者特別控除」の2つの違いを理解できたでしょうか。パートやアルバイトで家計を支えている家庭では重要な制度ですよね。「配偶者控除」は“1,030,000円未満“で「配偶者特別控除」は”1,030,000円を超えて1,410,000円未満“というポイントを覚えておきましょう。また廃止案も出ていますので、その行方に注目しておきたいです。

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