2016年2月に導入された「マイナス金利」。生活に及ぼす影響とは?

日銀が2016年2月に導入したマイナス金利、導入当初大きな話題を呼びメディアは連日その動向について報道していました。「銀行に預けている金利がマイナスになるの?」「どんなメリットがあるの?」という疑問を持たれている方もいらっしゃると思います。そこで今回はマイナス金利とその生活への影響についてご紹介したいと思います。

マイナス金利の背景にあるアベノミクス

アベノミクスの「3本の矢」とは

安倍政権の経済政策の別名「アベノミクス」。そのアベノミクスが主軸に置いている方針が「3本の矢」です。第1の矢は「大胆な金融政策」であり、金融緩和で流通するお金の量を増やします。第2の矢は「機動的な財政政策」であり、約10兆円規模の経済対策予算を投入することで市場の需要を喚起します。そして、第3の矢が「民間投資を喚起する成長戦略」であり、規制緩和によって民間の動きを活発にする狙いがあります。つまり大枠は「規制緩和」と「市場への大量の資金投入」に集約されます。

「量的緩和」、「質的緩和」について知っておこう

アベノミクスが発動されてから実行されてきた施策が「量的緩和」「質的緩和」です。基本的には日本の中央銀行である日本銀行が民間銀行から国権や金融商品を買い取る施策です。量的緩和により民間銀行の国債の買い入れ額を増やし、質的緩和によりETF(上場投資信託)などの国債以外の金融商品も買い取りの対象に広げることです。これにより大量の資金が民間の銀行に流れ込むことになり、この資金を元手に民間銀行が市場に融資を行うことで市場の資金流動性を増やす狙いがあります。

マイナス金利とその狙い

マイナス金利は民間銀行に対する金利

「質的緩和」と「量的緩和」に加えさらなる効果を狙った施策がマイナス金利です。マイナス金利とは個人が民間銀行に預けているお金に対してではなく、民間銀行が日本銀行に預けているお金に対して「マイナスの金利」をかけることを指します。マイナスの金利とは通常銀行預金に対して利息を貰えることとは反対に、銀行に対してマイナスの利息分を支払わなければなりません。預けていると損失が発生するため、民間の銀行が民間の企業等へ融資する流れができ市場の資金流動性を活発化させる狙いがあります。

デフレ経済からの脱却がマイナス金利の一番の目的

バブル崩壊後、失われた十年と呼ばれる時代を経て日本は物価の下落し続ける「デフレ経済」に直面してきました。物価が上がらないことにより、企業の売上も上がらないためそこで勤める従業員の給料も上がらず結果として消費が行われないという悪循環に陥っていました。量的緩和、質的緩和とマイナス金利によってこの悪循環を断ち切り、2%の物価上昇を目標としてデフレ経済からの脱却を試みています。これによって市民生活への変化も期待されます。

マイナス金利導入による具体的な生活への影響

マイナス金利によって不動産取得の敷居が低くなる

マイナス金利を導入することにより期待される効果の一つが「金利の低下」です。まず、金利が低下することにより恩恵を受けることができるの代表格が不動産の住宅ローンです。これにより今まで金利が足枷になって住宅の購入を躊躇していた人々の消費を促進することが期待されます。また、それ以外にも企業が新しく工場や店舗を建設する際の借り入れにおいても需要増が見込まれます。

マイナス金利によって銀行預金の金利低下も起こる

借り入れの金利が低下するということは、同時に銀行へ預け入れているお金の金利も低下します。ヨーロッパにおいてもマイナス金利を導入している国はありますが、個人預金の金利がマイナスになっている国はありません。ただし、金利の低下は起こり、普通預金金利において0.02%だったのものが、0.001%になりました。これは100万円預けた際に200円得られた利息が10円に減るくらいのもので、消費に影響するほどのものではありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか。アベノミクスが掲げる「3本の矢」と呼ばれる経済政策。民間銀行からの国債や金融商品の買い入れ強化である「量的緩和」「質的緩和」に加えたさらなる施策がこの「マイナス金利」です。デフレからの脱却を目的とした一連の施策の一つであるマイナス金利は物価の上昇による消費のサイクルの改善、そして不動産ローンなどの金利低下による需要増というメリットがあり、今後の動向を注視したいところです。

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