いざというときのために…知っておくべき遺産相続の流れと手続き

人が亡くなると故人が生前に保有していた預貯金・不動産・株などの遺産相続が始まります。お葬式の後にしなくてはいけない手続きはたくさんあり、特に遺産相続は普段行う機会があまりないため、どのように進めていいのか分からないという方も多いのではないでしょうか?そこで今回はいざという時のための遺産相続の手続きの流れを説明します。

死亡した瞬間から始まる遺産相続。遺言書は?

死亡した日を基準に手続きが開始され、期限がある!

葬儀などでやることがたくさんあったから、四十九日を過ぎてからゆっくりと相続手続きをしましょう、と思っていると危険です。遺産相続に期限があるのは意外と知られていませんが、被相続人、つまり故人が亡くなったのを知った翌日から10ヶ月以内となっています。亡くなったのを知った時には既に10ヶ月以上経っていた!という方は、亡くなったことを知った日の証明をし、税務署に不服申立をしなければなりません。思わぬトラブルがある場合もありますので、できるだけすぐ手続きに取り掛かりましょう。

相続できる主な財産として不動産があります。これを売却などの処分する場合には相続人全員の同意が必要です。次に株式。これも不動産と同様に売却、譲渡する場合には相続人全員の同意が必要となります。そして預貯金。被相続人の口座は凍結され、公共料金の引き落としについてもできなくなります。被相続人に借金があった場合ですが、それぞれの相続人が法定相続分で負担する義務があります。名義変更をしている、していないかは関係なく、法律上の相続は既に行われているのです。

遺言書があった場合は?

遺言書のある、なしでその相続手続きに及ぼす影響は変わってきます。遺言書を発見した際は、その遺言書が手書きで書かれた「自筆証明遺言書」なのか、公証役場を通じて作成した「公正証遺言書」なのか、それとも「秘密証遺言書」なのか、どれに該当するのかを確認します。遺言書があった場合は家庭裁判所でで検認手続きを行い、相続者全員に遺言書の存在を知らせなくてはいけません。検認に立ち合うかはどうかは任意となっています。

検認とは遺言書が存在していたということを相続人などに知ってもらうため、または遺言書の状態を確かめるために行われます。勘違いしてはいけないポイントとしては、検認は遺言書が有効か無効かを決定するものではないということです。発見された遺言書が疑わしかった場合には、裁判所に申立て、有効か無効かを判断してもらうこととなるのです。また、遺言書がない場合や公正証が発見された場合は、次の手続きへと進むことができます。

いよいよ相続人・相続財産の決定!相続放棄にも期間がある。

戸籍謄本を取って相続人の調査

法定相続人とは、法律上で相続人となる人のことです。法定相続人には、場合によって順番があり、相続のケースにより異なりますが、基本的には配偶者が相続人となります。但し離婚している場合は除きます。その次の第一順位は子供です。この子どもとは戸籍上の子供を指しますので、養子も対象です。子供がいない場合は両親が第二順位となります。両親も全員亡くなっている場合には第三順位として兄弟姉妹です。

相続財産の調査も。そして期限に注意!

そして相続人は被相続人が所有していた全ての財産を引き継ぐことになります。つまり、借金もその対象なのです。プラスの財産と呼ばれるものは貯金・現金・不動産・株券など利益になるものです。マイナスの財産とは、借金やローン、連帯保証人の地位など負担になる財産のことです。プラスの財産よりマイナスの財産が多い場合は相続の放棄をするよう考える方もいると思いますが、遺産相続の放棄の手続きは相続の開始を知った日から3ヶ月と非常に早いです。そのためできるだけ早く調査することが必要です。

いよいよ大詰め!遺産分割!

遺産分割協議は相続人全員で。

遺産相続の割合は法定相続分に必ずしも従わなくてはいけないということではありません。相続人全員の合意があれば自由に決めて良いのです。相続人全員が納得したら、「遺産相続分割協議書」を作成し、トラブルが起きないようにしましょう。ここで相続人全員の合意が得られずに話がまとまらない場合は、家庭裁判所で調停を行う必要があります。相続遺産の内容はできるだけ詳しく、正確に記入をしないといけません。そして相続人全員の数だけ作成をして、1人1枚ずつ保管しましょう。

相続税の申告は10ヶ月以内に

一番最初に書いたように、遺産相続は被相続人が亡くなったのを知った翌日から10ヶ月以内に手続きをしなくてはいけません。相続税では相続人の人数や遺産の金額などに関わらず一定の非課税枠が準備されていて、それを基礎控除と呼んでいます。基礎控除を超えて相続税が課税される場合以外にも、寄付などをして非課税になった特殊な場合などは申告をしなくてはいけません。相続財産が基礎控除の金額内に収まるには特に手続きはしなくて大丈夫です。

遺産の名義変更。葬祭費の請求もできる!

このあとは遺産分割協議の内容に基づいて、預貯金の払い戻しをしたり、不動産の名義を変更することになります。この名義変更には期間は設けられていませんので安心してください。また、葬祭費の請求や高額医療費の請求については役所からは特に通知が来ませんので、忘れないようにしましょう。国民保険・社会保険の被保険者が死亡した場合に、埋葬や葬儀にかかった費用の一部が支給されます。自分から手続きをしない限り支給されませんので注意しましょう。その他として年金受取金も手続きも必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?被相続人が亡くなって悲しむのも束の間に、やることはたくさんあります。これらの手続きを一つ一つやるのではなく、同時にいくつか進行させることでよりスムーズにいくでしょう。遺産相続は全員が同じケースではないので、複雑な場合もあります。その時は専門家に相談に乗ってもらうのもいいでしょう。一度放棄した遺産相続を再び受けることはできません。相続も放棄も、良く考えた上で決断しましょう。

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