自動車保険の中途解約はデメリットに注意。乗り換えで損をしないためには?

自動車に安心して乗るなら、任意の自動車保険は欠かせません。とは言え、一年更新の保険料は意外と軽視できない額にも。少し探せば驚くほど安いプランも見つかって、乗り換えを考えたくなることもしばしば。しかし自動車保険を解約してまで他社のプランに飛びつくのはお待ちください。満期前の途中解約は思わぬ大損に繋がるかもしれません。

自動車保険の途中解約は節約にならない

自動車保険の保険料は戻ってくる?

任意自動車保険は価格と保障のバランスを見ながら、十分な吟味を重ねて加入するものです。しかし、事情によっては途中解約をしたいと考えることもあるでしょう。保険会社の乗り換えで保険料が安くなるなど、検討材料は多様です。ただし、残り期間の保険料を戻してもらおうと、返戻金のために手続きをする場合には注意が必要です。たとえば返戻金が予想していたほどは返ってこなかった、という事例があるからです。解約返戻金に適用される「短期率」(短期料率とも言う)という数字に注意を払う必要があります。

契約期間が半年残っていても返戻金は30%

短期率とは、分かりやすく言うと、保険解約時に返戻金に適用する割引率のことです。契約の残り期間の長さに応じて料率は変化し、残り期間が長いほど低く設定されています。言い換えると、その期間までにかかる保険会社の取り分と考えても同様です。具体的な例を出しますと、たとえばあと半年の契約が残っている時点で解約した場合、一般的に短期率は70%ほどに設定されます。年間保険料を「1」とした時、半年なのでまず半分になり、そこから70%が差し引かれて、全体の30%が返金額になります。

実質損害と乗り換えメリットをじっくり比較する

仮に年間100,000円の保険料を納めていた場合、上記短期率で計算すると15,000円が戻ってきます。半年なのだから50,000円返ってくるはずと予想していたとすると、35,000円損をしている計算です。保険会社の乗り換えによって保険料が安くなるとしても、現在の保険料との差額より実質損害額が上回る可能性が高く、メリットを得られなくなってしまいます。中途解約をしてまで行う乗り換えが本当に節約に繋がるかどうかは、短期率から算出される実質損害額を考慮に入れることが賢明と言えます。

自動車保険の中途解約は等級にも影響する

自動車保険の等級は形のない資産

自動車保険を中途解約する際に、お金以外の面でも気をつけたいことがあります。それは、保険の等級についてです。自動車保険には等級という考え方があります。事故を起こしたかどうか、保険会社にとってリスクの低い加入者であるかどうかの判定基準のことです。評価が高ければ、低い等級に比べて相対的にメリットも多くなります。そしてこの等級の大切なところは、他社に乗り換えた場合でも評価を維持できる点です。無事故で数年維持した等級は、目には見えないものの、持ち運び可能な資産と言えます。

中途解約で等級の昇格タイミングがずれる

等級は、通常「等級6」からスタートし、加入年数によって上がっていきます。かし、中途解約をすると等級の面で損をするケースがあります。当たり前のことですが、解約をした時点から保険の加入実績がない期間が始まります。これによって、あと数ヶ月待てば翌年度の等級になるはずだったところが、解約した時点の等級のまま昇格しないため、乗り換えて引き継いだ場合も等級が上がらないのです。加入したままなら得られたはずの評価が受けられないのは、デメリットの一つです。

やむをえず中途解約する時は? 車を手放した場合は?

自動車に乗らなくなったら考えたい、損をしない解約時期

自動車保険の中途契約を検討するタイミングとして、もう一つよくある例は自動車を手放した時です。自動車の売却や廃車など、自動車に乗らなくなった場合にそれ以上保険に加入していなくてもよいと判断し、保険を見直す方もおられます。そういったケースでも、中途解約になると損をすることがあります。

解約から13ヶ月経過すると等級はリセットされる

自動車と縁がなくなり、まったく乗らなくなった場合について考えましょう。この場合、自動車保険の解約から13ヶ月が経過すると等級がリセットされることに注意が必要です。自動車保険の良い等級は、先述の通り資産としての価値を持ちます。せっかく長い年月をかけて培った評価がなくなってしまうのは惜しいものです。もし配偶者や同居親族の中に新たに自動車保険に加入する方がいる場合は、保険の名義を継承することで等級を継続させられることは覚えておきましょう。

「中断証明書」の発行がおすすめ

解約から13ヶ月以内に次の車に乗る予定がなく、名義を引き継ぐ親族等がおられない場合でも、自動車保険を解約する際には「中断証明書」を発行しておくことをおすすめします。これは、解約から10年間効力がある証明書で、等級を引き継ぐことができる優れものです。長期間、自動車保険に加入する必要がないとしても、後々予定が変わる可能性もありますので、自動車保険の解約とセットで申請するようにしましょう。

まとめ

自動車保険を解約にはかなりのデメリットがつきまとい、よほどの目的がない限り節約効果は低いと言えます。乗り換えのメリットを最大化するには、できるだけ満期に近い時期まで解約を待つことが賢明です。目先の得に流されず、短期率による実質損害額や等級の資産価値等にも忘れず検討を加えましょう。より安心できるカーライフのためにも、自動車保険は賢く活用していきたいですね。

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