ハイブリッド証券に投資する際のリスクとは何か?詳しく解説します

ハイブリッドhybridとは“異質な要素が混じりあった状態、あいのこ、混成”という意味ですが、2010年前後から「ハイブリッド証券」と呼ばれる投資信託が金融市場に登場しました。多くは毎月分配型投資信託として高齢者向けに発売されているようですがハイブリッド証券のリスクをきっちり把握できているでしょうか?

ハイブリッド証券のリスクを知ってから投資しよう

ハイブリッド証券を簡単に説明すると…

「ハイブリッド自動車」というと、ガソリンと電気の二つの異質な動力源で動く車のことですが、「ハイブリッド証券」とは株式と債券の中間的な性格を持つ社債のことです。“ハイブリッド”と聞くと、エコで、時代の最先端で、(投資家に)優しいイメージを持つ人もいるかもしれませんが、エコでも優しくもなく、もとより債券ではありますが、“安全資産”とも呼べません。具体的には劣後債、永久債、優先出資証券などを指します。投資信託に組み入れられる際には、組み入れ比率やリスク、格付けなどは異なります。

価格上下動リスクは株式並み

ハイブリッド証券は、普通社債よりはリスクが高いけれど株式よりは少ないという位置づけで、政局や為替の変動によって長期金利が上下動することでその評価額は激しく変動することがあります。発行体(金融機関であることが多い)の倒産リスクもありますから、社債の利息も通常通り支払われるかどうか(普通社債に比べて)リスクが高いので、利回りが高く設定されているのです。ハイブリッド証券が組み込まれている投資信託に投資した場合は分配金停止や基準価額が大きく変動することがありえます。

ハイブリッド証券にはいくつものリスクがあります

期限前償還に関する注意点

ハイブリッド証券を組み込んだ投資信託には、「繰り上げ償還条項」が設定されていることが多いです。市場金利が低下した時に繰り上げ償還された場合、金利低下による基準価額の上昇による利益を享受できないリスクがあります。予定通りに繰り上げ償還されなかった場合は、基準価額が下がることもありえます。ハイブリッド証券と呼ばれる劣後債や永久劣後債には満期日が設定されていないタイプがあります。ハイブリッド証券を組み込んだ投資信託を買う際は注意して目論見書を読みましょう。

流動性リスクとは

ハイブリッド証券は普通社債や株式に比べて、発行される量や取引量がとても少ないです。「流動性が低いアセット」と呼べますが、このことから投資家が売ろうした日には売る事が出来ず、売却や受け渡しに時間がかかりそのことで、期待した価格どおりに売買できない流動性リスクが大きいとされています。それからハイブリッド証券に限りませんが、投資する際には、制度変更などに関するリスクもあります。ハイブリッド証券にとって不都合な税制の変更があれば価格が下がることもあります。

ハイブリッド証券と発行体の倒産リスク

法的弁償順位とはなにか?

ハイブリッド証券を出している会社(多くは金融機関)が倒産するような事態になった時に、投資した金額がきちんと返済されるかどうかは気になる点です。発行体が投資家に返金をする順位のことを「法的弁償順位」といいます。ハイブリッド証券は法的弁償順位は株式よりは先ですが、普通社債よりは後です。そのため普通社債より高い利回りが設定されているのです。法的弁償順位が低いことで発行体の倒産リスクをかぶりやすい金融商品であると言えるでしょう。「格付け」も普通社債より低いです。

配当金の支払い繰り延べリスク

ハイブリッド証券にはしばしば利息・配当金の支払繰延条項がついています。企業の業績が悪化したら、株式や社債の利息支払いは止まることが多いですが、ハイブリッド証券は業績悪化の局面には、利息・配当の支払いが延期されたり、停止されたりするリスクが高いです。それからハイブリッド証券を発行している金融機関が政局や為替の動向によって業績が左右された場合、ハイブリッド証券も影響を受けるし、ハイブリッド証券を組み込んでいる投資信託も基準価額が大きく動く可能性があります。

まとめ

ハイブリッド証券は期待リターンを見ますと、概して普通社債よりは高めで個別株よりは低いです。「社債」と聞くと株式よりは安心・安全なイメージもありますが、債券投資にもリスクはありますし、債券のリスクを的確に把握するのは株式よりも難しい面もあると言われますので要注意です。

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